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はいはい、続けて読んじゃいましたよ町田康の処女作「くっすん大黒」
いや、正直かなり面白かったです。
パンク歌手なのにこんなに面白い文章が書けるのか!
…というか、パンク歌手だからこその独特の文体なのか?
などと言う事はどうでも良いとして、面白かった!
表題作「くっすん大黒」と「河原のアパラ」の2本立てだったのだけど、どちらも面白かった!
さっきから「面白かった!」ばっかりでろくな感想書いてない気がするのは気のせいではないはず…(笑
うん、ちゃんと書こうよ自分!
と言う訳で、ちゃんと書きます!
ええと…何だっけ?そうそう「くっすん大黒」
はっきりってストーリーはさして面白くも無い…というか無きに等しいほど。
でも何故か面白いんです(あはは、また「面白い」って言っちゃったよ
何もしたくなくなり仕事を辞め3年間だらだらと飲んだくれ、気が付けば妻が居ない。
鏡を見ると、かつての紅顔の美少年は何処へやら、何とも面白い顔になってしまっている。あはは、大黒様のようだ。
あぁ、自分がこんな面白い顔になってしまったから妻は出て行ってしまったのか。
おまけに金や通帳、金目のものはすべて持ち出されている。
それにしても先ほどからイライラしてたまらない。部屋の片隅に転がっている5寸ばかりの金属製の大黒のせいだ。
今すぐこいつをどこかに捨てこます。
そんな感じで大黒を捨てに出かけた主人公が大黒を中々捨てる事が出来ず右往左往する。
たったそれだけの話なのだけど、彼の身の周りに起こる出来事や、そのほかの登場人物たちの個性が爆発していて目が離せない。
何より町田康の文章が魅力的なのだ。無意味な言葉がそこら中に散りばめられ何とも不思議な心地よさ。
余りにも面白いので話が終わりに近づくにつれ寂寥感というか何とも寂しい気分になり、ついには読み終わってしまうと「ああ、終わってしまった…」と言うような気持ちになる。
しかし、それはそれで心地良い…
2時間もあれば一冊読み切れる程度の長さなので、ぜひ読んでください。後悔はしないと思います。
著者、町田康のWEBサイトはコチラ↓余りにも簡潔で意味不明な日記が町田康的
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